牛渕の家

2009.11

閉じていく塀 交通量が非常に多い県道からの視線を隠しながら、石鎚山景を遠くに望む東温地域の田園風景と心地よい風を楽しめるように、一方向に振った杉板の塀を県道沿いに建てた住宅である。
この板塀は1階の軒下までの高さとし、敷地境界の曲面に合わせながらも、屋根の勾配に沿った形状で、建物の一部としての一体感を持たせている。県道から板塀越しに見るこの家は近づくにつれて、少しづつ閉じながらやがて1階の全てが隠れ、生活者のプライバシーを守る。

回遊できる ONEBOX
この家は吹抜の家族室を中心に部屋を配し、建物内をぐるぐる回遊できる動線と、低く繋がる2階によって、どこに居ても家族の気配がいつも感じられるワンルームボックスのような住まいである。